コンタクトレンズ診療は
一人ひとりのライフスタイルを理解しながら
きめ細かく、長期的に行っていくもの
東京都港区・溜池眼科医院
患者の日常生活に寄り添う、地域のクリニックとして
溜池眼科医院の院長となるまで、母校の東京女子医科大学で勤務医として働いていました。
大学病院では、円錐角膜の治療などを除けば、コンタクトレンズ(CL)を扱うことはほとんどありません。しかし、地域医療現場を担うクリニックでは、眼科全領域にわたる広範なフォローが必要不可欠です。その中でCL診療は患者さんからのニーズも高く、重要な位置を占めていると思います。
CLは、いうまでもなく視力矯正のための高度管理医療機器ですが、患者さんにとっては、単なる視力矯正具というだけではなく、“ヴィジョン”という側面から日常生活をサポートし、豊かにしてくれる大切なツールのひとつではないでしょうか。
安心感と満足度の高いコンタクトレンズ処方のために
個人の生活のありようは千差万別で、CLとの付き合い方もさまざま。ウィークエンドだけ装用する人もいれば、逆に仕事のときのみ使う人もいます。一口に仕事といっても、比較的遠目の視界を良好にしたい営業職なのか、あるいは一日中目の前のパソコンモニターと向かい合っている方なのか、それによってもどんな“見え方”を望んでいるか、異なってくるのです。ですから当院では、患者さん個人のライフスタイルを把握した上で、その人それぞれに適したCLを処方するよう心がけています。
まず、患者さんの話にじっくり耳を傾け、その方がどんな生活を送り、どんなヴィジョンを期待しているのか理解することから始めます。
また、数分間の装用で、そのCLが患者さんに適しているか判断するのは困難なので、当院は、ワンデータイプのものなら2~3日、2ウィークタイプなら1週間程度のトライアルを必ず設けています。再来院の際、あらためて患者さんの声を聞き、フィッティングや視力、装用感などをチェックした上で処方を行うわけです。
こうした方法は、日本眼科医会常任理事などを務められた常松美登里子・前院長の時代から引き継がれたものです。時間も労力もかかりますが、装用感、視力ともに納得できるまで診療をすることで、患者さんの満足度も高まり、トラブルの予防につながります。
BIOMEDICSは患者の定期的な来院を可能に
いかにきめ細やかに診療しても、処方後にCLが医師の管理を離れて、決められた装用時間を超えた使用や間違ったケアなどをされると、トラブルを引き起こしかねません。もちろん当院は定期検診を強くおすすめしていますが、現実的には患者さんの意思次第です。
その点BIOMEDICSは、眼科医の手を経なければ患者さんの手に入らないので、適正な管理、指導が可能となります。
最大で3ヶ月分までしか処方を出しませんから、少なくとも3ヶ月に1回はその患者さんを診られるわけで、その際、視力やフィッティングだけでなく、眼病がないかも同時にチェックできます。患者さんが自覚していなかった疾患を見つけられることもあり、早期発見、早期治療にも役立っています。
BIOMEDICSは、常松前院長が採り入れ、現在は私自身も装用者の一人。他のCLでは乾燥感が強くて困っていたのですが、スタッフの一人からすすめられたBIOMEDICSを試したところ、形状安定性にすぐれ、またうるおいもあって、ごく自然になじみました。私は軽度の乱視もあるのですが、このCLでは大変クリアな視力が得られています。自身が使っているレンズなので、自信を持って患者さんにおすすめすることができます。
患者と二人三脚で考えるベストソリューション
院長となって1年半。CL診療に限らず、日常診療のすべてにおいて、医師に対して何を期待しているのか、常に患者さんの気持ちになって考えるようにしています。
当院は赤坂という東京有数のオフィス街に立地しており、ビジネス関係の方が大勢来院されます。たとえば毎日10時間以上パソコンを使い極度の眼精疲労を来した患者さんには、診断して薬を処方するだけでなく、「デスクトップ型のパソコンより、ラップトップのほうが伏し目になるので、眼の乾きが抑えられる」とか、「モニターの文字を大きめにしてはどうか」など、できる限りのアドバイスをするようにもしています。
医師の考える疾患の軽重と、患者さんのそれとが乖離しないようにも気をつけています。たとえば麦粒腫という眼科医からすれば軽微な疾患であっても、その患者さんが1週間後に結婚披露宴を控えた女性だったらどうでしょう。いつまでに腫れがひき、完治するのかは人生の大問題なのです。
患者さんにとっては、どんな病気でも重大事。患者さんと一緒になって真剣に考えること。その中で医師としての解決策を見出してあげること。それが必要だと思っています。今も、これからも、地道な日常診療を通じて、患者さんの信頼を高め、満足してもらうことが当院の目標です。
My Style
鹿内先生が考えるCL診療・処方のポイント
- コンタクトレンズの処方は個々人のライフスタイルに配慮して行う。
- 患者ニーズをしっかり把握するため、診療はきめ細かく、時間をかけて。
- BIOMEDICSは、患者の目の健康を定期的に管理するツールとしても活用。
- 疾患の軽重に拠らず、患者の期待、気持ちに真摯に向き合う。
鹿内真美子 Mamiko Shikauchi
東京女子医科大学卒業、同大学眼科勤務を経て、
2006年9月より溜池眼科医院院長に。
週に1度、東京女子医科大学眼科外来を担当。
日本眼科学会認定眼科専門医。港区医師会会員
CLINIC DATA
- 診療内容
- 眼科診療一般、眼鏡処方、コンタクトレンズ診療
- 所在地
- 東京都港区赤坂1-6-7
第9興和ビル別館1階 - 診療時間
- 10:00~13:00 14:00~18:30
- 休診日
- 木午前・土・日・祝
- スタッフ
- 常時約7名